(  市)ルネサンスへ<2016-0219 感覚。



2:識別。


だから、感覚自体にとって大事なのは、意識とか思考の混じることの
ない感覚、純粋な感覚、感覚の感覚に対する感覚である。
感覚が、感覚自身について、どう感じているかということである。
だとすれば、それは相手のいない、自分のなかの感覚である。
だからそれが、自分の外で起こっていることなのか、
それとも、自分の内部で引き起こされたものなのか、というのは、
知ることはできないし、知る必要もないし、どうでもよいことなのである。

それが自分の外、つまり、現実の世界で何かを感じているのか、
それとも、自分の内部にあって、気の迷いとか病気、
障害などによって引き起こされた何かが感じられてくるのか、
などといったことは、どちらでも、どうでもよいことなのである。
それは感覚自体にとっては、識別も区別もできないことであって、
またそれ以前に、何の関係もないことなのである。

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