(  市)ルネサンスへ<2016-0219 感覚。



4:楽しいこと。


例えばそれは、祭りの踊りなどがその典型である。
あるいは、詩のないメロディー。NHKのラジオ体操などもそうだ。
美しい風景の彩(イロド)りを見ているときもそうである。

楽しく気持ちよく嬉しくなってくるのである。そして、
それらすべてにおいて、なにかを意識したり考えながらしている、
ということがないのである。なにも考えたり意図したりしないまま、
感覚がひとりでにやっていることなのである。だからこそまた、
大いにたのしいのである。

踊りは、カラダと耳と目と肌と筋肉が楽(タノ)しいのであり、
メロディーは、耳と心が楽しいのであり、色彩は、目が楽しいのである。
つまり、なにも考えずに、意識もされないというのが楽しいのである。
感覚というのがそれだけで楽(タノ)しいのである。意識とか思考にまで
至らないというのが、たのしいのである。

それは純粋で、本能的、衝動的なものである。と同時にそれは、
何かを指向している。そして、そうした肉体の指向性といったものが、
感覚が求めているものなのである。そして、この指向性、衝動と
いったものが、感覚の正体であり、実体であると断言できないだろうか?

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