(  市)ルネサンスへ<2016-0429 風土、



~2:考えない。

感情と情緒、あるいは感覚だけで生きるというのは、つまり、
何も考えないということであり、思考を停止するということである。
そしてまた同時に、何も変わることがない。生きていること、
人生や、そのよろこびや悲しみ、そして、様々な出来事や思い出
といったもの、それらすべてがどうでもよいことであって、
いま生きているこの瞬間、この場面だけがよければそれでよい、
ということである、それだけがすべてなのである。

だから、なにかを経験しなにかを感じたとしても、結局は何も変わら
ないし、それらすべては結局、どうでもよいことなのであって、
そうならざるを得ず、なにがどう変わろうとも、結局は、本質的には
なにも変わらず、何も変わりようがないのである。姿カタチは多少
変わるかも知れないが、結局は同じことの繰り返しですべてが
始まり、そして終わる。そうした同じことの繰り返しが永遠に続く。
そこには何の変化もなく、変化の動機も、キッカケも、理由もあり得ない
世界である。これが感情だけが支配する世界である。
進歩とか、反省とか、あるいはまた、時間と歴史の概念そのものが、
非常に希薄な世界なのである。

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