(  市)ルネサンスへ<2016-0617 続、ぼやける。



~11:シアワセ。

自己意識のない所に、
精神の苦しみが宿る場所そのものがないのである。
と同時に、真のよろこびも、自分自身の真実の姿(すがた)といった
ものもない。そんなもの、要るものか。疲れるだけだ。災いと呪いと
祟(たた)りのタネだ。自己意識というのが、災いと苦悩の根源なのだ。
すべての喜びと苦しみの源(みなもと)なのだ。本当の喜びは苦しみの
ないところに、存在しえないのである。

精神はこの世のすべての苦しみから解放された。生きるも死ぬも
そんなことはどうでもよいことだ。そう思えて来るし、そうやって生きて
いる。なにもかもが自分の思いのままで、気まぐれと、自分の都合
だけで生きて行ける。自分の情緒のおもむくまま、感情だけで生きて
いる。あとさきは何も考えずに、今いるこの場所、このときだけに生き
ている。

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