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3、可能性。


それは自分の中の、自分でもコントロールできない無意識の世界なのである。しかしまた、これを持って私たちは自分を知り、そして自分を導いているのである。そして、こうしたことが、私たちにとっての現実の意味なのである。

同じ現実というのが、それまでの過去の現実とは別のものとして自分に迫って来る。私たちを追い立て、そして導いている。しかしまたそうしたことが、私たちに分かるというのは、私たちが現実というのを何らかの暗示や象徴として見ているからなのである。そしてそれが、非現実の世界、つまり、夢や空想の世界に現れているのである。

そうした意味で夢や無意識の世界というのは、私たちにとって未知の世界であって、発展の可能性の場所と言えるのである。ひらめきと暗示の現場なのである。あるいは、そこにしか自己の可能性との出会いの場がないのである。

なぜなら、そこは現実を生きる自分とは別の世界だからである。潜在的でうかがい知ることの出来ない、自分でも届くことのない世界だからである。無限の未知の可能性が宿る世界だからである。



戻る。                     続く。


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