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11、同じもの。


変化した環境といったものが、そのまま続き、このような同一の条件の下で、最初獲得された「慣(な)れ」といったものが、その後の世代にまで引き続き受け継がれて行って、それが傾向となりクセとなって、そしてそれが数十数百世代、数万年の間くり返されることによって、それが身体の構造とカタチに変化をもたらしたのである。そしてそれが、目に見える「遺伝」として理解されているのである。

このような適応の、非常に小さな無限の繰り返しが、これを非常に長い歴史的変化の全体として見ると、それが遺伝として見えてくるということなのである。

そして実は、このような時間的に連続した一体性こそがアイデンティティー、あるいは自己の同一性といったものなのである。ここにおいて、自己とその種といったものが同一のものと感じられているのである。



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