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自分自身に対してだけでなく、自分が生きている日常の正義や道徳、常識に対しても、それらすべてがよそよそしく他人ごとのように思えてくる。これがすべて作られた偽りの世界のように思えてくるのである。 少なくとも仮想の、あるいは他人によって、あらかじめ設定された「舞台」の上での、出来事のように思えてくるのである。(もちろん、そうである。人間の存在自体が、本人が生きている現実によって、何もかもが始めからあらかじめ規定されている。これは当然のことである。) このような、自分を外から見ている自分とは、いったい誰の事なのだろうか? これがすなわち、種としての精神、あるいは民族や国民などという帰属意識であり、あるいはまた、自分がそれへと向かいそして帰って行く所の「タマシイ(魂)」などと、俗に言われているものなのである。 |
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