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4、ささやく呼吸。


自分の中の正体不明で得体の知れない、そうした情緒の移ろいといったものを、自分の外の現実の世界のなかに見ているのである。あるいは、そのような現実の世界に、自分自身の心の中を感じ取っているのである。

そしてそれが、叫びや、うなずきや、ささやき、うめき声として自分の中から聞こえてくるのである。そしてそれが表情や仕草として自分の表面に現れてきているのである。

ためらい戸惑う呼吸の乱れとして、その呼吸の発声の息づかいとして、自分のなかから聞こえてくるのである。動揺する身体のめまいや震え、迷いといったものが、ためらう自分自身の情緒の営みとして感じられてくるのである。



戻る。                   続く。


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