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5、自覚。


しかしまた、そうしたことが自意識を自覚する場面となっている。自分にとっての自分というのが見えてもくるし、それを意識し自覚するきっかけになっている。

これをたとえば、もっと非常に大きな出来事に例を取れば、民族や国民の歴史がそうである。民族の地政学的要因や文化や伝統がそうである。あるいはまた、民族の気質や気性といったものもそうである。それが途切れた転換点であらわに見えてくるのである。

人間の感じ方やその心情、感情や情緒といったものは、このような地理的現実の外的条件や、そしてそれがもたらした民族の、内的な歴史的・社会的要因によって、支配され、方向づけられ、条件づけられてきたのである。



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