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2、見かけとは反対。


なぜならそれは、すでにある現実のものを通して表現するしかなく、また、そうしてのみ、現実の世界で表現されるからある。このような事情から、外見上の見かけとは反対の筋肉の動きが、それを表現していることがあるのである。

たとえば眼球の瞳孔の動きがそうである。瞳孔の収縮は筋肉の収縮によってもたらされるのではなくて、瞳孔の周りの筋肉の弛緩(しかん)によって、瞳孔自体が収縮しているのである。

人間が失神したり、死んだりしたときに瞳孔が点になるのは、このためである。弛緩によって、筋肉がゆるんで拡がってくるのである。また、体内の血管の太さが、筋肉の収縮によって小さく、筋肉の弛緩によって太くなるのも、そうである。



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