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失われた自分のすがたを探し求めて、たしかめ、そうして納得し、自分が自分であろうとする瞬間なのである。だから「おどろく」というのは、ある意味で自己の発見の場面ともなり得るし、また、そうした瞬間なのである。 この瞬間、人間は自分を外から見ているのである。そして、この外から見ている自分というのは、もう一人の、自分の中の自分なのである。自分を外から見ている他人のような自分、自分の中に住み続けているもう一人の別の自分のことなのである。自分が自分の中で分裂している。 そうして、自分で自分の中を覗(のぞ)き込んでいる。どちらがホントの自分なのか自分でわからないのである。自分が自分に苦しみ、そして自分に対して自分で省みていて、閉じた自分だけの世界の中で、自分で喜び悲しみ嘆き苦しんでいるのである。 |
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