index< 日誌 < aj情緒 < 21-44「交感B」 |
だから、感覚が外の世界に対して何かを感じているというとき、それは単に熱い、痛い、ぬるい、かゆい、明るい、冷たい、息が苦しいといった直接の感覚だけなのである。感覚の、意識に対する状況報告だけなのである。 だからまた、それだけではいったい何のことなのか、知ることが出来ないのである。だからまた、このような感覚の複数の連鎖・連動のつながりの中から、それがいったい何のか感じ取ろうとしているのである。 個別の感覚器官にとってみれば、その刺激の意味や理由といったものは、感覚器官の預かり知らぬことなのであり、知る必要もなければ、知ることも出来ないことなのである。そして、そうしたことは、感覚の次の情緒の世界でなされるべきことなのである。しかしまた感覚は、感覚だけで何かを感じ取っていて、そしてそれを感覚特有の方法で表現しにくるのである。 |
index< 日誌 < aj情緒 < 21-44「交感B」