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たとえば、同じ種と言っても、その種の内部では個体によって、その順応と適応の仕方に多少の違いがある。また、その個体そのものの身体や生理の物理的なカタチとリズムにも多少の違いがある。 そして、このようなほんの少しの違いといったものが、それぞれの種の中で、そしてまた、全体としての生態系の中で取捨選択されるのである。生存競争、自然選択とはこのことなのである。つまり、バランスされるのである。 それは本人の主観や願い、熱意や努力といったものとは、本来関係のない世界なのである。人間自身の主観や思い込み、偏見などとは、もともと別の世界なのである。そしてまた、だからこそ、それが歴史となり得るのであって、また、それが客観的な事実として人々の記憶に残って行くことができたのである。 主観や偏見が捨てられて、だれにとっても受け入れられることだけが、後世に伝えられてきたのである。あるいは、そうしたことだけを後世の人々が受け入れてきたのである。 |
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