index< 日誌 < z自意識< 21-57「フツーの日常」


2、バレなければよい。


要するに、だれもがみんなそうなのである。だからまた、そこから離れるようなことをしないのである。ただし、それがバレなければ、どんなことでもするという意味でそうなのである。だからまた、自分にとっての自意識というのは、あってもなくてもどうでもよい、自分とは関係のない体裁に過ぎないのである。

それは、他人との間の外交辞令や世間体に過ぎず、それさえ「クリア」すれば、たいていのことが許されるのである。だれもがそうなのであって、だからまた、そうやって世の中というのが上手く回ってもいるし、だれもが気兼ねなく安心して生きて行けるのである。

だれもがそうであるということが、出発点になっていて、そしてまた、だれもがみな同じで自律していないというのが、この場合の前提なる、そうした世界なのである。個人というのが自立することがなく、集団の中に理没したままの世界なのである。



戻る。                     続く。


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