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2、壊れる。


まるでそれしか無いように。僕はただこのためにだけに、この世に生まれ生きているのだと、そう思えてくるのである。そして、そうした自分が自分なのであって、それは自分にはどうにもならない使命や、自分の理由のように思えてくるのである。そうした空気が自分を支配していて、自分をいざない導いている。まるでそれしかないように。

僕は現実を生きている自分ではなくて、それとは別の誰かが僕の中に居て、僕を強制し、僕に乗り移り、取り憑いて、僕を支配しようとしているのである。自分が自分で無くなる、そうした底なしの恐ろしさが僕にまとわりついてきて離れないのである。

これは何か霊的で、オカルトのように聞こえるけれども、決してそうではなくて、これを別の視点から見ると、それは現実の自分と精神がどこかで対立しているということなのである。自分が自分の中で壊れそうになっている。



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