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1、願い。


夢の中の世界は、気まぐれと思いつきだけで作り上げた、架空の物語りの世界である。もちろん、これは当然で、現実から切断された自分の頭の中の世界だからであって、それは仕方のないことなのである。

先に何かの事実があって、それに基づいて物語りが始まるのではない。むしろ、それとは反対に、先に思い込みと気まぐれ、自分勝手な願いみたいなものがあって、それに基づいて、物語りがムリヤリ作り上げられて行くのである。

これは事実の回想なのではなくて、反対にそれと見せかけた妄想であり、偽造であり、ねつ造された偽りの記憶なのである。自分にとって必要な記憶を、自分の頭の中だけで勝手に作り上げているのである。そしてそれが、まるで現実の世界であるかのように思い込もうとしているのである。



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