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それなくして情緒が情緒として成り立たないのである。そしてこのような情緒の現れ出たカタチとして、それを思考を通して物語りとして表現しているのである。 そしてまたそれは、それだけで自律し、閉じて一人立ちした情緒の世界の営みなのである。そしてまた、それを受けて条件反射のように、脳ミソが勝手に物語りを作り出しているのである。 情緒の中のいたたまれない苦しみや悩み、喜びや恐れといったものが、このような物語の形式で表現されているのである。偽造しデッチ上げられた偽りの「作りもの」の世界として、頭の中だけで作り上げられているのである。 それは、このような現実から隔離された、妄想と空想だけの世界なのである。しかしまた、そのようにして自分が自分であり続けることが出来るのである。そうして始めて煩(わずら)わしく鬱陶しい世間から自分を守っているのである。 |