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| それは、どこの何かを特定できるほどのハッキリしたものではないけれども、またその必要がないものでもあって、ただそのおおよその輪郭と、その方向性といったものが理解ができるし、それをたどってゆくことが出来るものなのである。 見える現実の世界から、それを辿(たど)っていって、条件を特定し、規定し、予測し、想定して行くことが出来るものなのである。そしてそのすがたといったものを、たとえ考え方の思考の上だけであるとしても、それを特定して示すことが出来るものなのである。そしてまた、そうやって現実の世界というのが人間に理解されてくるのである。 そうだとすると、それは、いまだすがたカタチのハッキリしない「精神」でもなく、あるいは、あまりに個人的な現実の肉体でもなく、ある程度までおぼろげながらも特定されてゆく「タマシイ」とでも言ったものなのである。 |
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