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それは感覚器官が感じる痛いとか、熱いとか、まぶしいとか、暗いとか、うるさいとかいう、そうした感じ方とは本来別のものである。それらとは根本的に異なる別の世界の出来事なのである。 感覚器官が感じるのは、このような痛いとか眩?まぶ)しいなどといった、直接の感じ方だけなのである。そしてそれに対する直感や連想といったもの、それに様々な感覚の全体としての感じ方のリズムといったものは、本来の感覚器官の役割とは別の、情緒の世界の感じ方なのである。 それは、外の感覚に対する自分の中の感覚であって、自分の感じ方といったものを、自分の中の感覚の世界に求めているのである。そしてこれが情緒の世界なのである。 そうして自分を感じている、自分の身体自身の感じ方なのである。相手も対象も存在し得ない、肉体という自分の中だけの世界なのである。だからまたそれは、主観でも客観でもなく、むしろ肉体自身の普遍的な生理作用の世界なのである。 |
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