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都会的な覚めた感覚や、上下の関係を欠いた無差別な人間関係といったものに馴染めない、そうした人間は今日においてもたくさんいる。どうしても上下の関係や、目上(めうえ)と目下の関係の中でしか生きてゆけないのである。落ち着かないし、安心も出来ない、そうした人間がたくさんいるのである。 そうした田舎の様々な人間関係。組合、消防団、あぜ道の草刈り、小水路の掃除、それに村の様々行事がそうなのである。それに学校や会社での人間関係がまたそうなのである。要するに、だれもかもが幼い頃からの知り合いなのである。 何もかもよく知っているし、知りすぎている関係なのである。「あ・うん」の呼吸と、察しと気配りの世界なのである。そうした雰囲気と空気の情緒だけで生きている世界なのである。そして、そこから出て行くということが、本人にして見れば非常に困難なことなのである。それは本人にして見れば未知の異質な世界なのである。 |
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