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7、儒教思想。


だからまた人間関係というのが、上下の、従う者と従わさせる者としての関係として現れる。というか、それだけなのである、他に現れる場所がないのである。ただそれだけが自らを確かめ見い出す場面になっているのである。

変らない生産の形態というのが、変わることのない人間同士の間の関係として子々孫々受け継がれてゆくのである。親子の関係がそうであり、兄弟の関係、外から入ってきた嫁と一族との関係がそうなのである。それは変わってはならないものであって、そうやって世の中の秩序が継続してゆくのである。

そしてこれが儒教思想なのであって、このような感覚が、この世界全体を支配して導いているのである。それは土地に基づく生産手段の、変わることのない継承だけが目的の世界なのである。このような世界にあっては、人間が生きて行く方法としては、それ以外にないのである。


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