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1、近代。


しかし、近代においては少し様子が違ってくる。生産のための手段、すなわち、人間が生きて暮らして行くための方法というのが、資本に基づく企業に所有されて行くのである、そのためのシツケであり、教育であり、常識であり、気質や気性といったものが要求されたのである。

すなわち、理性と合理性に基づいた、均質で画一化された思考や自意識が求められたのである。そしてこれが出世と社会的地位の上昇の条件にされたのである。そしてまた、このような必要から民族や国民という概念が非常に重要視されたのである。

また、そうだとすれば、この資本を持つ企業への就職ということが、この世界で生きる者に何よりも重要な関心事になる。確かに普通の大多数の一般的な人々にとって、大きく安定した会社へ就職するということが、自分と自分の家族の運命を決定する、最大の条件になっているのである。むしろ、このような世界にあっては、それだけが人生のすべてなのである。


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