index< 日誌 < aj情緒< 22-48「続、情緒の起源」p9


1、全体。


人間のすがたカタチは始めから与えられていて、人間には、その範囲のことしか出来ないのである。しかし、そうであるにもかかわらず、差し迫った必要というのが、そうした範囲以外のことを求めるのである。

だからそれは、そうした様々な単独の感覚だけでは捉(とら)えられないけれども、そうした感覚の、複数の重複し錯綜する連鎖の中から、それの全体としてのアンサンブルの中から、何か得体の知れない未知のものを感じ取ろうとしているのである。第六感や直感や衝動といったものがそれである。

それぞれの独立した感覚の、刺激の強弱からものを見ているのではなくて、それらの全体としての、とらえどころのないマダラ模様の中から何かを見ているのである。つまり、それは様々な感覚の全体としてのリズムでありアンサンブルのことなのである。


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