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6、意味。


それは、現実の世界の中で、自分が自分であることの象徴なのであって、そしてそれを証明するための手段になっているのである。集団の中で自分の立場を表明し、認めてもらう場面となっているのである。そしてこうしたことが、無意味に見える仕草やポーズの本当の意味なのである。

そうした意味で、私たちが生きている現実の世界は、そうした由来や出所の不明な、理由なき印象や象徴の世界なのである。そしてまた、そうしたことが全体として一つの気分や気持ちといった雰囲気や空気をカタチ作っているのであって、これを情緒と言っているのである。

そしてまたこれは、いまの私たちにとって忘れられ、失われ、見えなくなってしまった、かつての私たちの祖先の記憶の痕跡なのである。それは得体の知れない遠い祖先の記憶のカケラなのである。そして、そうして失われた遠い過去の記憶が、いまを生きる私たちを支配し、強制し、導いているのである。


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