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2、分裂した自己。


この場合、外の世界というのは、それが自分の中で映し出された外の世界であって、このような自分の中の外の世界なしに、それは意識されることがないのである。そして、なぜ自分の中に外の世界があり得るのかと言えば、それは、自分の中で自分自身が分裂しているからである。

自分を意識する自分と、意識される自分とに、自分のなかで分裂しているからである。自分の中で、他人のような自分を意識することによって始めて、外の世界で他人を意識できるのである。

それは自分自身の中にある背景であって、潜在意識なのである。このような背景の中から他人が意識されているのである。そしてこの背景とは、分裂した自己の自意識なのである。


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