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1、限定された存在。


私たち人間の――また、他の生き物もそうであるが――、この地球で生きている以上、その進化といったものは、この地球という環境に制約され規制されざるを得ない。なぜなら、私たちが生きて活動している、その素材や材料そのものが、この地球という環境の条件に限定されているからである。

そしてこの限定された範囲を超えては、なにも出来ないからである。物的空間的にもそうであるし、また、そこから蓄積され展開されてきた社会システムや、その観念も、そしてその考え方と思考のパターンも、またそうなのでる。

そしてまた、現実というのがそうである以上、そこから離れたところに人間は生きて行くことが出来ないのである。なぜなら、このような意識や思考自体が成り立たず、そしてそれ以前に、このような発想や空想すらも浮かんでくることがないからである。そしてこの時点で、人間はすでに限定されていて、あらかじめ規定されているのである。


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