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感覚は、それを自分でどう表現したらよいのか分からず、また、その表現方法を知らないのである。だからまたそれを、自分でも表現し得ない障害として反映するしかなかったのである。自分の外の世界と、内なる精神の世界のアンバランスが、自己の精神の障害として現れているのである。 だからそうしたことは、いったい何のことなのか自分でも非常にとらえがたいものなのである。それは、得体の知れない、また、いまだ現実にハッキリとすがたを現わしていないだけでなく、それ以前の未知のものだからである。 だからそれは、コトバや思考でもって上手く表現できないのである。あるいは表現し得ないものなのである。だからまた、目に見える現実の論理的な思考として捉えられることが出来ずに、むしろ、得体の知れない芸術や、またその精神の衝動として表現されているのである。あるいはまた、何かしらの意味不明な暗示や象徴としてしか意識されないのである。 |
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