index< 日誌 < al境界< 22-61「暗示②」p12


1、未知の表現。


いや、そんなものではない。
それは、自己の精神の障害から来ているのである。精神の裂け目から自己を引き裂きながら現わしてくる。しかしながら、その実体的なものは何もなく、あるはずのないものなのであって、それが様々な場面で、何かしらの現実にあるものを通して、自分を現わしてくるのである。

目には見えない何かが、感覚の障害、不具合のようなものとして感じられてきて、また、それが見えてくるのである。現実にあるはずのないもの、あるいは、あってはならないものが見えてくるのである。そうしたことが自分の中から姿を現わしてくるのである。

自分自身の中の肉体の感覚は、そうやってしか自らを表現し得ないのである。精神は現実にないものを表現し得ないのである。そうであるにもかかわらず、自分が知らない未知のものを表現しようとしているのである。


履歴へ                     続く。


index< 日誌 < al境界< 22-61「暗示②」p12