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3、空想の産物。


とらえどころがないからこそ、それを人為的に関連づけて、秩序立てて考えようとするのである。そうやって自分の中で観念化し、理解しようとしているのである。そうした意味では、それは、あくまでも知り得ないもの、限りないもの、底なしの果てしのないものなのである。

しかしまた、だからこそ、それが現実であると言えるのである。それぞれが特殊で、個性的で、比較不可能で、そして互換性がないということなのである。もちろん、空間的なサイズや、時間的な変化の基準というものはある。しかしそれ自体がすでに、人間が作り出した人為的な約束事に過ぎないである。

なにが言いたいのかというと、それは計り知れないということ、限りがなく、比べようもなく、そうした基準というものがないという意味で現実的なのである。もともと比較できないものだからこそ、それを人為的に基準を設けて比較しようとしているのである。


戻る。                     続く。


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