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閉じた世界の中をいくらながめて見ても、同じものしか見えない。外からながめて見て、始めて違いというのが見えてくるのである。そしてこの「外」というのは、歴史的・時間的な違いということもあるし、あるいはまた、地理的・空間的な違いのこともある。 たとえば、同じクセや作法・習慣といったものが、歴史的な長い時間的な間隔で見たときに、まったく異なる意味を持つ場合がそうである。意味というのが歴史的な経過によって変化しているのである。そして、むしろそれが普通の常態なのである。 あるいは、同じ表情や動作、また、倫理観や判断基準、常識といったものが、民族や国家・地域において全く別の、場合によっては正反対の意味を持つことさえ多々あるのである。 しかしまた、それらの間に明確な区別も境界線もハッキリしないのである。なぜなら、それらは常に変化し、まだら模様のように現れては消えて行くからである。そしてまた、いつもただよい、移ろい、さ迷いながら変化し続けているのである。 |
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