index< 日誌 < z自意識 < 23-10「自分が最大多数の中の一人であること」p13 |
最大多数の人間、すなわち、大衆は変化を望まないのである。そういうのではなくて、だれか偉くて優しい人にすがり、頼(たよ)って生きるのを求めるのである。自分は何も傷つきたくないのである。しかしまた、そうである限り、支配と被支配の関係はなくならないのである。 「すがる」という、自分の自由を手放す以上、そうならざるを得ないのである。支配されるのは、支配される側がそれを求めたからに他ならないのである。それは、自分の中にしかないものを、他人に求めた結果なのである。これは必然なのであって、そうなる以外にないものなのである。 他人から頼りにされアテにされる以上、それは支配する以外にないのである。自由を制限し、本人の人格に介入する以外にないのである。「すがる」ということ自体が自分の主体性を否定しているのである。 |