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9、なしすまし。


要するに、そうしたことの本質は何かというと、「群れて、媚びて、迎合する」ということである。そしてそのために自分というのを、「似せて、パクって、なりすまし」て行くということである。つまり、表面的なスペックだけということである。

そしてこれがこの世界でもっとも求められる理想的な人間モデルなのである。学校でも、会社でも、そして公務員もまたそうなのである。ずっと、そうやって生きてきたのである。それ以外の生き方を知らず、そしてまた、それ以外の生き方をしてはならない、そうした世界を生きているのである。

中身は問われない。そんなことはどうでも良いことなのである。だからまた、自己のオリジナルとアイデンティティーが際限なく失われてゆく。自分を見失い、自分が誰なのか分からなくなって、自己の同一性を喪失する。自分の精神からタマシイが消えて、心の拠りどころを失くしてしまう。

戻る。                   続く。


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