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4、客観性。


このような意志を現実の可能性へと導く必然性が、そこにはないからである。可能性とは、潜在的なものなのであるが、このような潜在的な要素といったものが、そこにはないからである。だからまた、そこから必然性も出て来ないのである。それは可能性自体が、このような要素の存在をその前提にしているのである。

また、意志などといった個人の主観や思い込みで、客観的な現実といったものが変わる訳でもないのである。それは遺伝される側の、遺伝そのものの誤差、曖昧さ、揺らぎ、あるいはまた、偶然の変異といったものであって、それが新たな条件を必要とし、そして結果的に変異の可能性といったものを生み出しているのである。

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