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6、許容範囲。


違いということ自体が、それらの間で何か同じものを基準にしていて、それを基(もと)にして違うと言っているのである。そしてこの「同じもの」という意味が、同じ種であるという意味なのである。それは同じ種であることによってのみ、感じ取ることが出来る違いなのである。それは「違い」なのであって、「別のもの」ではないという意味なのである。

だからそれは同じ種の内部での違いなのであって、種そのものの違いなのではなくて、同一種内部での個性による違いなのである。また、そうでないとしたら、それは同じ種ではないということなのである。それは異なる種と見なされてしまうのである。ということはまた、これが種と種の間を区分する境界線なのである。

だからまたこれが、異なる異質な個性の集まりとしての、種の許容範囲になっているのである。この境界線の範囲内であれば、それは同一種内部での個性であって、そしてこの境界線を越えた時点で、それは同一種ではなくなるということなのである。

戻る。                   続く。


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