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5、映し出された自己。


そしてまた、自分自身の中にある、このような感じ方、本能的な感性とでもいったものが、私たちが他人を理解したり、感情といったものを共有することが出来る根拠となっているのである。

のみならず、そうしたことが自分の中で響き拡がり、連鎖し、乱反射をくり返しながら、そしてそのすがたカタチを変えながら映し出されて来るのである。様々な果てしのない無限の個性といったものが乱反射をくり返しながら、ただそれだけで何か別の、全体として秩序づけられた一つの世界を作り出しているのである。

私たちが、素晴らしい音楽や絵画を見て何かを感じ感動したりするのは、このことである。自分の中で何かが目覚め、それが外へ向かって出て行って、そうして映し出された自分自身のすがたを見ているのである。

戻る。                   続く。


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