index< 日誌 < aj情緒 < 23-17「交感T:見えない世界」p7


6、自分で自分を見ている。


また、そうした自分を自分で感じているのである。そしてこのような自分に当惑しながらも、自分の中に何かを発見し、そして驚きためらいながらも、どこか非日常で異質な自分を発見しているのである。

そしてまた、そうしたことが分かるということ自体が、私たちが芸術を見たときに感動する理由になっているのである。

それは、自分自身を見ているのと同時に、他人をも見ているのであって、そしてまた、私たちが生きている世界全体を見ているのである。少なくとも、本人にはそのようにしか見えないし、それ以外に何かを感じるということもないのである。

見える現実の世界から、それとは別の世界を見ているのである。そしてこれが私たちをして、感動したり、驚いたり、当惑させたりしているのである。そして、そうしたことが自分だけでなく、他人に対してもそのように感じるし、そして相手もまた、自分に対してそのように見ているのである。

戻る。                   続く。


index< 日誌 < aj情緒 < 23-17「交感T:見えない世界」p7