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本来同じものが、現実の中で様々にすがたを変えて現れてくる。そして、同じものが別のもののように見えてくるのである。だからまた、自分でもよく分からない感情の動きといったものもあるワケで、それがいったい何なのか自分でも分からずに悩んでしまう、といったことがよく起こるのである。 だからまた、現実に現れた見えるすがたに惑わされてはならない。その根源にあって、その本質となっている精神や情緒について注意しなければならないのである。 表面上まったく異なる、あるいは無関係に見える、様々な人間の行動や意識といえども、そうしたことが同一の根源から派生してきていることが、よくあるということである。ただ、自分がそれに気づかないだけで、無意識の内に気づかないまま繰り返され続けてきたのである。 そしてそれがやがて馴れや習慣、条件反射になり、何も気づかず、自覚もされず、理解もされないまま、そうしたことの「理由」といったものが失われ、忘れられたのである。 |