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身体は自分のものであると同時に、他人のものでもある。それはすなわち、先天的なものと後天的なものが同居しているのである。遺伝と適応の間を行ったり来たりしているのである。肉体と精神の間をさ迷い続けているのである。そしてそうしたことは、私たちが何気なく交わしている言語にもよく表されている。 たとえば「アケル」の、明ける・開ける・空けるなどは、現実の動きを無視すると、観念的には同じことを指し示しているのである。虚ろ、空ろ、移ろい、映る、移る、写る、などもそうである。同じ意味のことを違う行為で表現しているのである。同一の情緒を異なるコトバで言い表しているのである。 それは、様々な感情の始まりが「ひんしゅく」の表情を伴うのとよく似ている。 |