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しかし、こうしたことは実際には、自分たちの生活の糧に関わることだから、そう思い込むことがどうしても必要で、そう思わなければ生きて行けず、生きることが許されず、そう思わなければならない立場に生きているから、それは当然のことなのである。 それは中世の農民の領主に対する態度や、今日の社員や下請けが、自分たちの社長と上司や元請けに対する態度と同じものである。ヤッチャンが、「目上の者の言うことは絶対だ」というのも、そうである。 社会というシステム自体が、それを強制しようとする無意識の常識であって、そしてこれが正義なのである。だからまた、本当に能力のない人間は、――社会の圧倒的大多数の人間がそうなのであるが――、それを振りかざして弱い立場の者を従わせて、搾取しようと全力でまとわりついてくるのである。 |
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