index< 日誌 < av表情< 23-72集中する筋肉の方向4「怒りと笑い」p10


3、わらい。


それは意志の自覚とその集中からきているのであるが、それがそのまま顔の表情として現れているのである。しかしまた、その反対が笑ったりするときの表情なのである。集中した意志の解放とその爆発的な放散、そして日常へと戻るための飽和して行く表情が、そうなのである。

しかし、泣いたり、笑ったり、喜んだりするときの表情は、「視線」がさだまらない。視線そのものがない。というのは、それは本来、他人にたいするものではなく、自分が自分に対するものだからである。

従って、顔表面の筋肉は外へ向かって、緩やかに拡げられバラけられる。特に笑う時の表情がそうである。これは怒ったり・苦しんだり・憎んだりするときとは、反対の筋肉の方向であり、その表情なのである。

笑ったり喜んだりする表情には、集中と緊張が分解し拡散していて、まとまりも締まりもなくなって、緩み垂れて拡がっている。これは怒ったり、睨んだり、攻撃するときとは、明らかに正反対の表情なのである。笑うというのは、何らかの緊張からの解放なのであるが、これが、笑うという感情とその表情を作り出しているのである。


戻る。                続く。

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