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7、見えないものを感じている。


感情や情緒と言っても、それは本来、人間の目には見えない観念的な思い込みに過ぎないのかも知れない。しかしそれでも、人間には自分でも意識することの出来ない、肉体の営みといったものがあって、それが顔の表情や身体の身振りや仕草として現れてきているのである。

このようにして私たちは、自分自身のこうした表情や無意識の動作の内に、自分自身の潜在的な可能性や本能といったものを見ているのである。だからまた、無意識の内に、そうした表情や仕草といったものの意味や理由といったものを、そのカタチや動きから暗に想像したり、予期したりして感じ取っているのである。

そして、相手が何を考え、何をしようとしていて、何を求め願っているのかということを予測しているのである。その上で自分の態度を決めようとしているのである。しかしまたこれは、自分自身に対してもそうなのであって、自分の表情の中に垣間見る心情や、気分や、気持ちといったものを、自分自身の身体内部の情緒の営みでもって感じ取っているのである。

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2019-0101-0104