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4、消える場所


あるいは、緊張するのとは全く反対の場合。すなわち、意識と筋肉が緊張と集中から開放される場合である。これは、喜んだり、笑ったり、安心したときの顔の表情である。表情というのが、顔の中心から外へ向かって拡がって行くのである。顔の筋肉と神経は、外に向かいながら緩み、バラバラになって解き放され拡がって行く。

いずれにしても、感情や情緒と言っても、それは実際には自分の中の肉体の生理や神経の作用のことであって、またそれの反映としての筋肉や身体組織の動きのことなのである。

そしてこれが、現実の感情や情緒なのであって、そうした自分の肉体の感じ方でもって自分を意識しているのである。このような肉体の感覚が自分を意識させている。意識が肉体を意識して、そうして自分を感じているのである。

だからまた、相手の顔の表情でもって相手の心理を読み取ったり、あるいはまた、それを読み取っている自分というのが、自分でも意識されるのである。

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2019-0101-0104