index< 日誌 < h感じ方< 23b-100「肉体の記憶」p5 |
ただそれが、自分の意志や、まわりのみんなの意見をも無視して、自分に強制してくるのである。たとえば、朝のすがすがしさや、緊張する昼の頂点、そして夕暮れ時のやるせなさ、、夜の憂鬱などがそうである。これは誰かに教わったとか仕向けられてそうしているのではなくて、人間というのが、もともとそうなのである。 あるいはまた、気温が高く湿気も多い、「熱帯」に住む民族・国民の興奮しやすく行動的で、同時にすぐに飽きて他に目移りする、緊張する意志の持続性に欠ける性格がそうである。 あるいは、湿気少なく気温も著しく低い、「寒帯」に住む民族・国民は、忍耐と緊張の持続性に優れ、寡黙でマイペースな性格が見られる。これは性格や気性以前の、人間が持つ情緒の生理といったものが、もともとそうなのである。 |