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9、自分が自分で無くなる。


では、そうであり続けることが出来なくなった場合はどうか? 何らかの事情で自分が自分であり続けることが出来なくなった。または、自分で自分を捨ててしまった場合はどうか。もちろん、そうした場合には、自分が自分で無くなっている。自分というのが消えて無くなったか、それとは違う何か別の者になってしまっている、ということである。

歴史上、現れては消えて行った数多くの民族がそうである。あるいは吸収され、あるいは離散し、もはや自己の自律性も、他と区別される必然性も喪失した民族がそうである。自分が自分で無くなっている。

そうして、それまでとは別の者、別の民族に吸収されるか、新たな民族を自分たちで作っている。新たな民族の起源がすべてそうなのである。もちろん、それ自体が悪いことでも良いことでもなく、また、そのように評価できるものでもなく、ただ、そうやって歴史というのが歩んできたということである。

戻る。                続く。

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2019-0113-0120