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自分のことなのに、自分でもどうにもならず、どうしようもないという意味で、それが際限なく恐ろしいことのように思えてくるのである。自分の中に住む他人のように思えてくるのである。他人が自分の中から自分を見ている。 しかしまた、だからこそ、これが自意識なのである。それは自分の中で、自分の理由や目的といったものが意識されているのである。「種」や、あるいは国民や民族といった社会的存在としての自分が意識されているのである。自分の中で祖先のタマシイがよみがえったのである。 だから、これが際限なく恐ろしいのである。自分の中で自分とは別の者が自分を支配し、強制しようとしているのである。しかしまた、このような自分に対する自覚こそが、自意識なのである。自分が、自分によって意識されたのである。 |