index< 日誌 < g自己分裂< 23b-95「続、時代の信仰」p7 |
そして、その集団と、その時代にあっては、これが正義なのであって、そしてこれがまた、立身出世と幸福の示標であり続けたのである。しかしこの示標自体が、せいぜい、たかだか数十年という短い期間に過ぎなかったのである。 しかしその中で、その世界の現実が求めるものに従って、だれもが生きてきたのである。そして時代が変わってしまった。現実が求めるものも、必要とするものも変わってしまったのである。 そして変わったのは、人間の頭の中だけではない。思想や信仰、そしてそれに基づいて獲得されてきた、自分の社会的地位と立場、居場所というのが深刻な脅威にさらされているのである。 |