index< 日誌 < g自己分裂< 23b-95「続、時代の信仰」p7 |
私たちはただ、そうした時代の流れの中の一瞬間を生きているのに過ぎないのである。だから、この瞬間だけを見ると、それが正しく正義で、これが本当の現実のように見えてくるのである。事実、これがその時代の正義なのである。 そして人間は寿命が短いのである。だれもが自分が生きている世界しか知らず、それ以外のことは知らず、知りようもなく、興味もないのである。自分が生きているあいだだけ幸福であれば、それで良いのである。それ以外は自分の預かり知らないことなのである。 だからまた、これも誤解なのであって、その時代が作り出した幻想であり、そしてこの幻想を正当化するために、その時代が信じた信仰に過ぎなかったのである。 |