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6、営み。


しかし、これもまた仕方のないことであって、自分でもどうにもならない、自分自身の中の肉体の仕組みと生理の作用なのである。そしてこれがもたらす無意識の本能や衝動といったものなのである。そして、この生理の作用で表現される、身体の表情やポーズといったものが、偶然の錯覚なのであって、そうした思い込みの世界なのである。

この「思い込み」というのは、主観的で偏見に満ちた言い方であるが、実はその通りなのであって、個人としての私たち人間は、そうやって自分を知る以外にないのである。また、そうやってのみ、自分というのが知られ、理解もされてくるのである。

自分というのは、自分の身体を通してのみ知られてくるのであって、たとえ他人に対する共感や同情といっても、やはりそうなのである。自分の身体内部の情緒の営みでもって、またそれを通して知られてくるのである。

戻る。             続く。

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2019-0317-0327