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5、自律した存在。


神経の作用は、それ自体がすでに外の環境の影響を受けているし、むしろ、環境を反映して神経が作用しているのである。また、生理については、それが液体であるために、体内のすべての器官や細胞の中を比較的自由に行き来しているのである。

そうすることで、自律した生理と情緒の恒常的な作用が営まれているのである。しかし、これのどこからが遺伝によるものなのか、あるいは適応によるものなのかというのは区別できないのである。

それは、遺伝でも適応でもなく、それらが一体となって作用しているのである。そもそも、それを分けることなど出来ないのである。むしろ、このような一体となった主体こそが、それ自体で自律した存在なのである。

それは遺伝と適応、継承と創造、伝統と変革・・・、そうした過去と未来の主体なのであって、それ自体が自律した存在なのであって、歴史と空間の中で生き続ける存在なのである。

戻る。             続く。

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2019-0327-0329