index< 日誌 z自意識 <  23c-27「理想世界」p11

5、現実の範囲。


そして、この偏って制限された現実を離れては生きて行けないように出来ている――それは、かつて20世紀後半の社会主義諸国で生きた人間の、感情や思考や信仰がそうであったようにである――、そうしたタイプの人間なのである。これはその社会が求めた人間モデルであり、模範的人間類型なのである。

理解していないから、それが同じことの言い回しのように思えてくるのである。また、そのようにしか聞こえないのである。つまり、これが常識の世界を生きている人間の、思考の範囲であり、限界なのである。

従ってまた、そうした世界で生きている限り、そのようにしか見えないのである。知ることも、理解することも出来ない世界なのである。また、そこで生きて行こうとする限り、それは知ってもならず、知ろうとしてもならないことなのである。

戻る。             続く。

index< 日誌 < z自意識 <  23c-27「理想世界」p11

2019-0327-0329